AGA薬の危ない効果、厚生労働省も注意喚起する副作用とは

AGA(男性型脱毛症)に悩む人からすれば、薬による治療で薄毛の悩みを早期に解決できることが望ましいことかと思われます。

しかし、気になるのは薬の副作用です。

風邪薬を飲むと眠くなるように、AGAの薬にも副作用が存在します。

別記事「選び方に注意、市販の治療薬で抜け毛は治る? 薄毛改善策」では薄毛における治療薬の種類とメリット・デメリットにフォーカスしてまとめております。

たとえば、頭皮に塗り込む育毛剤も治療薬の一種になります。

ここでは、AGAに効果的な飲み薬がどのように薄毛を治療し、どのような副作用があるのか確認してみましょう。

 

「フィナステリド」は薄毛治療の何に効果をもたらす?

AGAの治療用飲み薬として、一般的に処方される薬に「フィナステリド」と呼ばれる錠剤薬はAGAを改善します。

フィナステリドは男性しか服用できず、女性や20歳未満の男性が服用すると「健全な子供を出産できなくなる」「性機能に重い悪影響を及ぼす」など、重篤な副作用が確認されます。

フィナステリドの薬効分類名は「5a-還元酵素Ⅱ型阻害薬」とされ、つまりは抜け毛の間接的要因ともなる「5aリダクターゼ」と呼ばれる成分の働きと生成を阻害するものとされます。(KEGGデータベースの医薬品添付文書・医薬品情報 2018年11月改訂 第2版 より参考)

「5aリダクターゼがAGAとどのように関係するのか」ということは別記事「ハゲは遺伝するって本当? 遺伝で語る薄毛の原因と対策」で詳細にまとめております。

こちらの記事でも執筆しておりますが、5aリダクターゼは何も身体にとって悪い成分ではありません。

むしろ、健全な身体をつくるうえで欠かせない成分と言えます。

そのような成分の働きを阻害するわけですので「副作用が無い」というのはあまりに都合が良すぎる、と言えます。

 

AGAの治療薬は男性の「前立腺ガン」の治療薬が原点?

もともとフィナステリドは前立腺ガンの治療薬として開発された経緯があります。

当時、前立腺ガン患者に投薬されたフィナステリドには「毛が生えてくる」という副作用が認められ、そこから発毛のメカニズムが調査されました。

「5aリダクターゼを減らす」方法の原点

AGAの原因と前立腺ガンの原因は「同じ男性ホルモンに起因」する、ということが近年では明らかにされています。

たとえば「上述した5aリダクターゼをフィナステリドの投薬によって減らすことで、前立腺ガンは予防できる」ということが米テキサス大学サンアントニオ健康科学センターによる「前立腺ガン予防試験(PCPT)」の研究調査結果から分かります。(NEJM誌 2013年8月15日号より参考)

5aリダクターゼとAGAの関係性が明らかに

AGAの人の脱毛部を調べると「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンが多く見られるようです。

これは「テストステロン」という男性ホルモンと5aリダクターゼが結び付くことで発生する男性ホルモンであり、フィナステリドが5aリダクターゼを減らすことで間接的にジヒドロテストステロンの生成を阻害しています。

 

厚生労働省が注意喚起する理由

上述した「前立腺ガン予防試験(PCPT)」の研究調査結果には続きがあります。

フィナステリドを投薬することで5aリダクターゼを減らし前立腺ガンを予防することができます。

しかし同時に「高悪性度病変」のリスクが3割ほど上昇することも確認されています。

つまり、フィナステリドによって違う重篤な病気を引き起こす可能性を示唆しているのです。

厚生労働省のホームページではフィナステリドの成分を含む製品に関する一般使用者向け情報を開示しております。合わせて参考にしてみてください。

プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について(厚生労働省)

 

AGAの外服用薬は副作用が少ない?

たとえばミノキシジルと呼ばれる成分を含む育毛剤にはフィナステリドのような重篤な副作用は認められません。

これは、作用の違いが大きいことから考えられます。

ミノキシジル の場合、血管を拡張することで頭皮に行き渡る栄養量を増やし毛根を活性化する作用があります。

ミノキシジル を用いることで「頭皮が痒くなる」「炎症を起こす」と言った副作用が認められますが、これは血圧の変動から来るものだ、と考えられます。

もちろんこのような場合は皮膚科で診察を受ける必要がありますが、少なくともフィナステリドのような薬よりも副作用は軽いと考察できます。

 

まとめ

フィナステリドはその効力から「飲む育毛剤」とも囃し立てられますが、その副作用は軽い物ではありません。

別記事「正しいAGA予防をしていますか? AGAの原因と対策」では薬に頼らないAGA対策の方法について執筆しております。

ミノキシジルは重篤な副作用が無い代わりに、費用の高さがデメリットとして挙げられます。

まずは手軽に改善できることからAGA対策を始めてみてはいかがでしょうか?

(参考文献)

KEGG DRUG Database・掲載 Finasteride(D00321)

National Cancer Institute・掲載 Prostate Cancer Prevention Trial(PCPT):Questions and Answers

NEJM誌・掲載 Long-term survival of participants in the prostate cancer prevention trial.

日本臨床医学発毛協会・掲載 AGAとは?

選び方に注意、市販の治療薬で抜け毛は治る? 薄毛改善策